「日本最強のクライマー」と呼ばれる山野井泰史さんは、妻の妙子さんとともにギャチュンカン峰北壁の登頂に挑んだ。50~60度の雪壁をノーザイルで登り、7500mで露営。妙子さんは体調不良により登高を断念したが、そのまま泰史さんが登頂に挑み、登頂に成功した。不穏な雲行きから直ちに下山、妙子さんと合流し、妙子さんの確保で泰史さんがハーケンを打ちながら下降、6本しかないハーケンを妙子さんが回収しながら下降した。下山中に雪崩が発生、妙子さんが吹き飛ばされた。両眼を負傷した泰史さんは、手袋を外して素手でリスを探し、妙子さんのもとへ向かった。疲労困憊した泰史さんをみて妙子さんは、棚場を作り露営。2人の冷静な判断と、息の合った行動により、生還を果たした。
【プロフィール】
山 野 井 泰 史 氏、妙 子 氏
・東京都奥多摩町在住