来館日 : 平成22年10月25日(月)
名 前 : 大石 佳宏 ( 43 歳)
住 所 : 静岡県
10/14、静岡を出発した大石佳宏さん(43歳:静岡)。仕事を辞めたことをきっかけに旅に出る決心をされました。それまでもバイクが好きで近場をツーリングすることはあったそうですが、旅というのは今回が初めて。“阿蘇山が見たい”というのが一番にあり西へ向かいました。
相棒に選んだのは110ccのスーパーカブ。50キロくらいがちょうどいい速度だそうです。都市部は通りたくないということもあり、日本の中心部はほとんど通らない旅となりました。、太平洋側の岬からフェリーを使い西に横断。旅の途中で出逢った方からしまなみ街道を勧められ、素晴らしい景色を見ながら尾道に到着。再び愛媛に渡り、九州へ。ここから天気が下り坂に…。一番の目的地だった阿蘇山は、残念ながら霧に包まれその姿を見ることができなかったそうです。天候の回復を待つため、大分で、床屋さんに行ったり、メンテナンスをしましたが、回復が望めそうになかったため、次回の楽しみということで雄大な阿蘇山はお預けに。旅の忘れ物として、もう一度訪れたいと…夢は次に持ち越しです。
旅先で話しかけられるのは、もっぱら中高年のオジサンばかりでした…と大石さん。定年を迎えた男性からは、“仕事づくめの毎日を送り、リタイアした後、悶々とした生活を送っていた。こんな楽しいことがあったのか~”と大石さんの旅の話を聞き、ハッと気付かれたそうです。
大石さん自身も、実際旅に出て、風を切って走っていると、時間を気にしなくていい、行ってみたい所、やってみたいことを自分のペースでできるこの時が夢のようで嬉しくてしょうがないと言われます。きっと、そんなワクワク感が、見る者にも伝わるのだと思います。
植村に出会ったのは、著書『青春を山に賭けて』。奮い立たせるものがあったと言われます。世界中のどこにいても笑顔が素敵な植村の姿はとても魅力的に映ったそうです。
カブに積んだ荷物のケースもあちこち割れていましたが、きれいに補正がしてあり、几帳面さを感じました。旅の終わりまでどうぞ気をつけて走ってください。とつとつと話される姿、飾らないひたむきな姿勢が、植村と重なって見えました。