来館日 : 平成24年12月22日
名 前 : 倉内 健治 (30歳)
住 所 : 大阪府
今日、来館してくださった倉内健治さん(30歳:大阪府)は、12月28日から会社の休みを利用して、アラスカに向い、ダルトンハイウェイを自転車で単独走行する計画です。ダルトンハイウェイは、アラスカで唯一北極海へ通じる自動車道路です。出発前に、植村さんに会いに来られました。
大学生の時、大阪から仙台をママチャリで走り、その後箱根の峠を越えたとき、「もっと高い峠はどこだ!」とヒマラヤに思いを馳せるようになります。
倉内さんは、一つの目標を達成すると「挑むこと」が自分の使命のように、次の「挑みたい!」が沸き起こるそうです。そして次に湧き上がった目標が、インド・ヒマラヤの最標高の5300mを超える道路を走ること。
3年ほど前、ヒマラヤに向かう前に倉内さんは一度冒険館を訪れています。その時、意気揚々と冒険館にやってきた倉内さんは、植村さんの冒険、人柄、装備…全てのものに圧倒され、今のままでは何も成し遂げられない…と思い知らされたそうです。そして、それからというもの過酷な冬山登山を繰り返し、装備を見直し、心身共に訓練を重ねていったそうです。倉内さんは、「あの時、ここ(冒険館)に来ていなければもしかしたら命を落としていたかも…」と自分の未熟さを振り返ります。
そして向かったヒマラヤ、その頂点に立ったとき、ありがとう!とすべてのものに対する感謝の思いと更なる目標、極地への挑戦が浮かびました。
これまで自分が走ってきた道は、そこに暮らす人々が命がけで作ってくれた道。自分はそこを走らせてもらっただけじゃないか。今度は道なき道を走ってみたい、そして最終目標に見据えたのが、北極圏、スバルバル諸島の道なき雪原を走ること。
今回のダルトンハイウェイはその前哨戦と倉内さんは言います。極寒ともしかしたらホッキョクグマの襲来があるかもしれない…過酷な条件の中、それでも「挑む」ことを惜しみません。
今日冒険館に来ていただき、植村さんに背中を押されての出発です。どうか安全に、そして無事に帰ってきてください。再会を楽しみにしています。